
STEP 4|間取り
30坪平屋の間取り|60畳をどう配るか。面積配分表と“たたき台”図面
写真はイメージです
30坪は約99.2㎡、畳に直すと60畳です。平屋の間取りは、この60畳を「どこに何畳配るか」のゲームです。2階がないので、足りなくなったら上に逃がすことができません。
60畳の配り方(面積配分表)
| 場所 | 3LDK+大収納型 | 4LDK型 | 考え方 |
|---|---|---|---|
| LDK | 17.5畳 | 16畳 | 勾配天井にすると畳数以上に広く感じる |
| 主寝室 | 8畳 | 6畳 | ベッド2台なら6畳はぎりぎり |
| 子ども部屋など | 5畳×2 | 4.5畳×3 | 4.5畳でもベッドと机は置ける |
| 個室の収納 | 2.5畳 | 3畳 | 個室ごとに1〜1.5畳。主寝室は隣のファミクロを使う手もある |
| ファミリークローゼット | 4畳 | 2畳 | 洗面の近くに置くと洗濯が楽 |
| 洗面・脱衣・ランドリー | 4畳 | 4畳 | 室内干しをするなら脱衣室だけで3畳以上 |
| 浴室・トイレ | 3畳 | 3畳 | トイレを2つにすると+1畳 |
| 玄関・シューズクローク | 5畳 | 4畳 | ベビーカーや外遊び道具の量で決める |
| 廊下・その他収納 | 6畳 | 8.5畳 | 部屋数が増えると廊下も増える |
| 合計 | 60畳 | 60畳 |
ポイントは「廊下・その他収納」の行です。部屋を1つ増やすと、その部屋に行くための廊下も増えます。30坪で4LDKにすると、LDKが1.5畳、主寝室とファミリークローゼットが2畳ずつ、玄関が1畳小さくなり、廊下が2.5畳増える、というのが現実的な交換条件です。
たたき台:3LDK+ファミクロ+ランドリールーム
上の配分を、910mmのマス目(12マス×10マス=10.92m×9.1m)に置いた図です。建築士が描いた図面ではなく、施主が面積の感覚をつかむための模式図です。窓・柱・耐力壁は入っていません。
この間取りの良いところ
- 玄関ホールから廊下を数歩で洗面があり、帰宅→手洗い→LDKの順に動ける。洗面は脱衣室と分かれているので、だれかが入浴中でも使える。
- 浴室・脱衣ランドリー・ファミリークローゼットが横に並び、洗う→干す→しまうが数歩で終わる。
- トイレは廊下に面していて、LDKにも寝室にも直接は面していない。
- LDKと子ども部屋が南側。長方形なので外壁と屋根が少なく、価格を抑えやすい。
この間取りの弱点(正直に)
- 主寝室が北側。朝日が入らず、冬は寒く感じやすい。東に窓を取る、断熱等級を上げる、などの手当てが要る。
- トイレが1つ。4人家族の朝は混む。2つにするなら収納1畳をトイレに変える。
- 主寝室に専用の収納がない。隣のファミリークローゼットを使う前提。寝室から直接入れる扉をつけるかどうかを決める必要がある。
- 洋室の幅が約2.3mしかない。5畳ぶんの広さはあるが細長いので、ベッドと机を縦に並べる置き方になる。
- 廊下が5畳ある。全体の約8%。LDKを通って個室に行く形にすれば削れるが、音とプライバシーとの交換になる。
- LDKの奥行きが9.1mの建物の半分(4.55m)。南の光は入るが、キッチンを北寄りに置くと暗くなる。天窓や高窓の検討が要る。
実際の間取りは、土地の形・道路の向き・隣家の窓の位置で大きく変わります。たたき台を持ったうえで、複数の会社に「同じ要望で描いてもらう」と、自分では思いつかない解き方が出てきます。
平屋の間取りで先に決める5つ
1. 建物の形
I字(長方形)が最も安く、断熱の面でも有利です。L字・コの字は中庭でプライバシーを守れますが、外壁の長さと屋根の谷が増えます。まずI字で成立するかを見て、だめな部分だけ形を崩します。
2. 中心が暗くなる問題
平屋は建物の奥行きが深くなり、真ん中に光が届きにくくなります。対策は、勾配天井+高窓、天窓、中庭、廊下を北側に寄せる、のどれかです。
3. 寝室とLDKの距離
すべてが同じ階にあるので、テレビの音や来客の声が寝室に届きます。LDKと寝室の間に収納か水回りを1枚はさむと効きます。
4. 洗濯動線
平屋の強みが一番出る場所です。洗濯機→干す場所→クローゼットを一直線に並べると、階段の上り下りがゼロになります。
5. 外からの視線と防犯
すべての窓が1階です。道路側の窓は高い位置に、庭側はフェンスや植栽で目隠しを。寝室の窓は、開けて寝られる位置と大きさかを確認します(平屋の防犯)。
4LDKにしたいとき
たたき台から4LDKに変えるなら、次のどれかです。
- ファミリークローゼット4畳を書斎・予備室に変え、収納は各室に分散する。
- 主寝室を6畳にして、浮いた2畳とファミリークローゼットを合わせ、4.5畳の個室と収納に組み替える。
- LDKのうち4.5畳を、引き戸で仕切れる部屋にする(閉めるとLDKは13畳なので、普段は開けて広く使う)。
3番は、子どもが小さいうちはLDKの一部、成長したら個室、独立したら客間と、使い方を変えられるので後悔が少ない選択です。
よくある質問
30坪の平屋で4LDKは可能ですか?
可能です。LDKを16畳前後、主寝室6畳、ほかの3室を4.5畳ずつにすると収まります。ただし玄関・収納・ファミリークローゼットを小さくすることになるので、3LDKよりも窮屈になります。
30坪の平屋は何人家族向けですか?
夫婦と子ども2人の4人家族にちょうどよい広さです。5人家族だと個室が4.5畳ずつになり、収納の工夫が要ります。夫婦2人なら、趣味室や広い土間を取る余裕があります。
平屋の形はI字・L字・コの字のどれがいいですか?
コストだけなら長方形のI字が最も安く、断熱の面でも有利です。L字やコの字は中庭をつくれてプライバシーを確保しやすい反面、外壁と屋根が増えて価格が上がります。まずI字で成立するか検討し、足りない部分だけ形を崩すのがおすすめです。


